Imagine ahead of the move
武井壮というひとがこんなことを言っていた。少年野球をやっていた頃、全打席ホームランを打とうと思っていた。けれどそれは容易に叶わず、ある日父親がホームビデオで撮った映像を見たときに、武井氏は愕然とした。自分が思い描いていた姿とあまりにかけ離れた姿だったからだ。スポーツは自分の思うように身体が動けば全てが成功である。あの棒を飛びたい、あそこにヒットを打ちたい。それを発見した時、武井氏は雷に打たれた衝撃だったという。つまりスポーツそのモノの練習をしても意味はなく、自分の身体を思うように動かす練習だけをすれば良い。ナルホドと思った…。僕は最近ボルダリングをしていてよく思う。思い描くムーブはあるのだけれど、身体が思うようについて来ないのだ。つまり自分を動かせていないのだ。それでグラフィックデザインの話に繋がるのですが、思い描いたものを絵として可視化させるためには、自分の技術を思うように動かさなくてはならない。これもデザインの練習ばかりしても仕方ない。相対的に自分の能力を知ることが練習の第一歩である。 2014/1/19