Elements are Confidence
自信ってなんだろうと時折、考える。人によっていろんな解答がある。主導権を握ることだと言う人。場数だと言う人。ボーンズ・ブリゲートという映画がある。プロスケーターのドキュメントなのだが、ロドニー・ミューレンというスケーターが出てくる。彼は11歳でプロになり20代前半まで35の大会で34勝し、数々の革新的なトリックを生み出したパイオニアだ。彼の回想をきくと、朝から晩まで練習し酒も女にも眼をくれず、ボードを抱いて眠っていたそうだ。純粋にほんとに純粋にスケボーだけに執心して就寝していたのだろう。こういう人を見ると、自信というのは単なる言葉だなと思ってしまう。フィギアの浅田真央選手は自信ありますか?と記者に訊かれると、いつもこう答える。自分のなかのエレメントを発揮するだけですから、と。僕はいちばんこれがしっくり来ている。普段、観ているもの、感じてきたものを、至る瞬間に表現できるか、それでしかない気がする。だからロドニーも浅田選手も練習した。その瞬間に発揮するため、ひたすらエレメントを自分の中に積み込んで。自信とはそんなモノだと今は思う。 2013/4/20