Five Ten | codomo

Five Ten

Five Tenというクライミングシューズメーカーの”イグザムガイド”という靴である。Five Tenはソールを独自に研究開発し、そうして完成したのが”ステルスラバー”だ。このソールが出来た当時は、多くのクライマーがFive Tenのシューズにこぞって買い替えたほどだそう。岩場を歩く場合、大事なのはフリクションである。様々な形をした岩と、形状に変化のない靴の底が、接する面積をどう広くできるかどうか。静止摩擦係数が多いほど、滑りにくくなるのである。そうして編み出されたものが”ステルスラバー”というわけだ。実際はどうなのか、屋久島の宮之浦岳に登ったときに試してみた。前回は、単なるスニーカーだったので、水場の多い岩場では何回も転んだ。ところが、やはりステルスラバー。今回は一度も転ばなかったのである。けれども、クライミングメーカーの靴だからなのか、イグザムガイドはジャストサイズで履いても、若干窮屈さを感じる。クライミングシューズは本来つま先に力が入るように窮屈に出来ているものなのだが。イグザムガイドは、アプローチシューズというカテゴリに入っている。クライミングする岩場まで、歩いていくための用途なのである。なので、縦走するような長距離登山には向かないのかも知れず、他の靴よりも脚に疲れを感じた。ただ、中距離登山ならさすがに安定したソールだと思う。沢登りとかに向いているのかも知れない。滑らないという点では、ほぼ最強だと思う。誰とでも仲良くはしないスペシャリストなやつなんだと思う。 2014/06/14