Tom boy | codomo

Tom boy

空をプールのレーンに空目した夏。今年はロンドンオリンピックの夏だった。柔道の松本薫選手の闘争心と集中力には感服した。女性に失礼だが、まるで獣のような闘いだった。アンダーワールドという映画の狼男族を思い出した。一瞬の集中力は凝縮された濃度の高いもので、勝負の舞台でそれを発揮できること。プロフェッショナルの精神を感じた。心・技・体とよく言うが、3つどれも欠けさせずにパフォーマンスを発揮するのは、凄まじい集中力の賜物だ。レスリングの小原日登美選手は、松本選手とはまた違う精神性を感じた。人生や経験、人の想い、これまで生きて背負ってきた力を感じた。若さは、大胆で野心的な自信家であり、それは魔法のかかった勢いのようで、時に才能とも呼ばれ他を圧倒する。小原選手は最盛期を過ぎた選手であるが、年輪の強さを見た。年を重ねるということは、多くの時間が人が通り過ぎ、それらは自分を奮い立たせる力になる。闘争心は自分の野心だけでは呼び起こされない。闘いに男も女も最盛期を過ぎようが関係ない。相手すらも関係ないのかも知れない。人は横を見ながらは速く走れない。前だけ見て走る集中力がほしい。 2012/09/04